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Know-how / 2020.02.27

コミュニティマーケティングとは?定義やメリットを紹介

従来のマーケティング活動では、顧客に対して企業が商品を購入してもらうように販売支援活動を行ってきました。しかし、近年のマーケティング手法においては、企業側が顧客に対して一方的に商品購入をしてもらう活動を行うことは受け入れられなくなってきています。

そこで、新たなマーケティング手法として、顧客や商品や企業のファンを味方につけた「コミュニティマーケティング」を導入する企業が増加しています。

ここでは、コミュニティマーケティングについてと導入することで企業・顧客双方が得られるメリット、導入するうえでのポイントについてご紹介します。

目次

コミュニティマーケティングとは

コミュニティマーケティングとは、共通した興味を持っている人達の集団(コミュニティ)を積極的に活用してマーケティングを行うことです。

コミュニティの対象は、一般的には自社の既存顧客を対象とします。

ファンに主体的にマーケティング活動を行ってもらうために、企業は商品または企業に対して好感を持っている顧客同士の関係を生む場所や仕組みを構築していきます。

コミュニティマーケティングを行う目的は、共通の興味を持っている顧客同士を結びつけることで、企業や商品に対する信頼(ロイヤリティ)をさらに高めて、顧客生涯価値を最大化させることです。

また、顧客生涯価値の最大化だけではなく、コミュニティマーケティングは商品PRや商品開発などの多方面で価値を発揮することが可能です。

最近はコミュニティマーケティングの試みの1つとして、企業と顧客が協力し商品開発を行うケースも増えています。

コミュニティマーケティングのメリット

コミュニティマーケティングを行うことで得られるメリットが4つあります。

1つ目は、愛着度の高い顧客の創出です。

企業が主催しているイベントに訪れてくれるユーザーは、すでにそれなり企業のファンであることに間違いありませんが、コミュニティを作ることで同じ想いを抱いている顧客同士の繋がりを構築し、企業とより密接に接点を持つことで関係性を深めることができます。

そのため、近年ではコミュニティで知り合った顧客同士がオフ会を開くなどのケースが増えています。

また、愛着度が高い顧客はSNSで企業情報を発信してくれるケースが多いため、コミュニティの形成によりユーザーの愛着度が高まれば積極的に情報を発信してくれて、新規顧客獲得効果も期待できるでしょう。

2つ目は、収益アップです。

コミュニティマーケティングによって提供するコミュニティの体験が素晴らしいものであれば、参加した一般顧客がロイヤルカスタマーへと引き上がったり、既存のロイヤルカスタマーの状態を維持したりと、エンゲージメント面の効果が期待できます。

結果的に、LTVの最大化や顧客単価の上昇などに繋がり、収益アップが期待できます。

3つ目は、顧客の声を直接聞くことができることです。

顧客からの忌憚のない意見やアイデアを聞くことができるのは、コミュニティマーケティングならではのメリットです。企業が気付くことができなかったことを指摘してくれることもあるので、より良いものに改善することが期待できるでしょう。

また、顧客との繋がりは社員にとってもメリットになります。SNSを通じて顧客の企業に対する想いやイベント参加時の表情などを見たときに、自身が携わっていることでこんなにも影響があるのかを肌で感じ今後の仕事の対するモチベーションを向上させる効果が期待できます。

4つ目は、サポート対応もしてくれることです。

SNSの1つである「Facebook」は、コミュニティ内の顧客の質問に対し、企業側の人間ではなく、コミュニティ内の別の顧客が質問に答える「ユーザーコミュニティ」を形成しています。従来であれば、顧客の質問には企業側の人間が答えることが当たり前でしたが、ユーザーコミュニティのおかげでサポート対応がコミュニティ内の顧客が請け負ってくれることで人件費の削減もできます。

顧客にサポート対応を任せることに不安を感じる点もあるかもしれませんが、企業の商品やサービスをもっと多くの人に利用してほしいという願いから、やりがいを持ってサポートしてくれる顧客もいます。

なお、コミュニティを作っても効果が得られない場合や、過剰に予算が必要になる場合は、マーケティングのために無理やりコミュニティを作る必要はありません。現状の顧客でコミュニティ形成が可能かどうかをしっかりと見極めてから実施しましょう。

コミュニティマーケティングはなぜ注目されているのか?

コミュニティマーケティングが注目され始めた社会的背景としては、3つの要因が挙げられます。

1つ目は、顧客課題解決の効率の良さと需要喚起プロセスの必要性です。

コミュニティマーケティングは、顧客の問題解決を従来とは異なる顧客自身の視点から効率的に解決することで注目されています。また、顧客のニーズは現状多くの市場で満たされており、新たに開拓することはとても難しいです。

そこで、顧客と近い距離で関われるコミュニティマーケティングは、新たに市場のニーズを開拓できる部分においても期待されているマーケティング手法なのです。

2つ目は、マスマーケティングの限界です。

マスマーケティングは、顧客全体を対象に大量生産や大量販売を行うマーケティング施策の1つです。これまでは、広く多くの顧客に宣伝することで売上を増加させることができました。

しかし、顧客の購入意思決定は時代が流れるとともに変わり始め、商品の性能や価格の安さではなく、企業理念を購入する際の判断材料にしている顧客が半数いることが調査で分かっています。また、顧客は企業理念についてどんなコミュニケーション方法で共感できるかについて調べたところ、webサイトやSNSで知る人が全体の7割を占めており、テレビ広告の2倍近くの影響力を持っています。このことから、企業理念を直接伝えることができる場所として、コミュニティマーケティングはマーケティング手法の中で注目されています。

3つ目は、SNSの発達による顧客の情報拡散力の増大です。

SNSの普及で顧客と企業、顧客同士が直接繋がる手段が確立化され、顧客のニーズや課題についてユーザーの声をダイレクトに聞くことが可能になりました。

また、顧客は商品を利用した感想などをSNSに発信することで、商品をただ享受するだけの立場から、商品をPRしたり、新たな商品を生み出すアイデアを発信したりと、主体的な存在へと変わりました。

SNSで自発的に好感の持てる口コミを発信してくれる顧客の育成を行うことで、費用対効果の高い宣伝を行うことができます。

コミュニティが企業にもたらすもの

コミュニティによって顧客同士を結びつけることで、企業にもたらすメリットは3つあります。

1つ目は、アイデアを生み出すことが可能になることです。

自社の商品を継続的に愛用している顧客や、コミュニティに関わりたいと思う顧客は、自社の熱心なファンである可能性が高いです。

日々自社商品を利用している顧客は、ポジティブ・ネガティブ双方の意見を持ち合わせていますが、特に自社のファンの場合は、より具体的で効果的な意見が得られる可能性が高くなります。

全ユーザーを対象にしたアンケートでは表出しにくい意見も、ファンをコミュニティに集めることができれば、効果的なヒアリングが可能となります。そしてヒアリングで得た意見をもとに、顧客視点を取り入れた商品開発をすることができます。

2つ目は、人件費などのコスト削減が可能になる点です。

本来、企業は顧客に対して常にメールや電話の問合せ担当者を置く必要がありましたが、コミュニティマーケティングを導入すればコミュニティ内の顧客が顧客からの質問に対し的確に回答してくれます。特にソフトウェア業界では、愛着度が高い顧客が企業の担当者に代わって質問に答えることが多いとされています。

また、コミュニティ内で意見交換を行ったり、最優良の成功事例を紹介したりすれば、特に宣伝費用をかけずとも新規顧客の獲得や既存顧客の商品・サービスの利用促進が期待できるでしょう。

3つ目は、ファンを熱狂させられることです。

新規顧客を獲得するコストは既存顧客の5倍必要とも言われているため、利益率の向上には既存顧客の維持が重要です。自社商品のファンを育成し熱狂的なファンにすることで、1人あたりの購入金額や購入サイクルを増やし、LTVを向上させる効果があります。

また、熱狂的なファンを増やしていくことは、必然的に別の顧客にも伝染し、口コミから新規顧客獲得が期待できます。

顧客側が得るメリット

コミュニティマーケティングは顧客側にもメリットがあります。

コミュニティによって直接的に企業と接点を持てるようになることで、顧客は様々な形で商品に関わることができるようになります。もともと商品のファンなので、いち消費者という立場を超え企業と近い目線で商品と関われるのは嬉しいことであり、顧客側にとってのメリットとなります。

また、コミュニティ内で知識が豊富な顧客と繋がれるので、新たな人間関係を獲得することも可能です。

コミュニティマーケティング実践のポイント

ここでは、コミュニティマーケティングを実践するうえでのポイントについてご紹介します。

短期的な成果ばかりを追い求めない

コミュニティマーケティングの目標達成実現には、KPIを設定することが重要です。しかし、月々の売り上げをKPIに設定する方法では、コミュニティの活気と売り上げアップは相関関係にはないため設定する意味がありません。

コミュニティマーケティングのKPIには、イベント実施の拡大数や実施エリア数、イベントの新規参加者比率、コミュニティから生まれたコンテンツの総量などといった、コミュニティ運営に関することを選ぶのが重要です。

またこの他にも、顧客ロイヤリティを測るNPSなどの指標も活用できます。

さらに、数字では測れない部分にも気を配る必要があります。例えば、SNSの情報発信の内容が好意的なものかどうか、コミュニティ内のファンの熱量はどの程度かなども注視するようにしましょう。

専任メンバーを置き持続的な運用と社内理解を得る

コミュニティは作っただけでは意味がありません。そして、コミュニティを発展させるためには、専任のコミュニティマネージャーを配置することが大事です。コミュニティマネージャーは、コミュニティ活性化の仕掛け役としての役割を担い、顧客がコミュニティに集まるきっかけである「火種」を消さないようにします。

ここで指す火種というのは、主に2種類あります。

1つ目は、圧倒的な課題解決です。

ビジネスの基本は、顧客の課題に対して解決することで価値が生まれますが、コミュニティマーケティングの場合は特殊で強烈なインパクトが必要になります。つまり、顧客にとって最優先の課題や特別な課題について解決することが火種を生み出します。

2つ目は、情緒的な価値です。

一般的な課題解決は、マイナスをプラスに変えることですが、情緒的というのはマイナス・プラスでもないのをプラスに変えることです。

例えば、商品を利用することで特別感や喜びといった感情を得られることは火種に繋がります。実際に、株式会社ヤッホーブルーイングは火種を生む施策として、独特な商品名称や年に1度顧客が集まってお酒を楽しむイベントなど、特別感のあるイベントを実施しています。

なお、専任のコミュニティマネージャーを配属する際、通常業務と兼務の場合があり、コミュニティの運用が片手間にならないようにしましょう。中途半端な運営は、顧客の火種を消してしまう可能性があります。

また、コミュニティマーケティングを導入してすぐに結果を追い求めてはいけません。コミュニティマーケティングは比較的新しいマーケティング手法のため、導入しても上司に理解されず、すぐに売上に直結しない無駄な試みと思われてしまう可能性があります。

では、コミュニティマーケティング導入を社内で理解してもらうにはどうしたらいいのでしょうか。手段としては「導入成功者の体験を聞いてもらう」「参考資料を共有」「まず導入してみる」などがありますが、上司に理解を得られるロジックを作ることが社内理解を得るうえで重要なポイントです。カスタマーサポートの負担の軽減や、顧客生涯価値を改善したいなど、企業が抱えている課題をコミュニティマーケティングで解決できるとなれば、導入に賛同してもらいやすくなるでしょう。

まとめ

近年マーケティングの中でも主流になりつつある手法がコミュニティマーケティングです。顧客のコミュニティを作ることで、企業は顧客の意見を取り入れた商品開発が可能になり、顧客は自分以外の熱狂的なファンと人間関係を構築することができるなど、企業と顧客の双方にメリットがあります。

現在のマーケティング手法に行き詰まりを感じている、カスタマーサポートの負担を軽減したいなどの課題を抱えている企業は、ぜひコミュニティマーケティングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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